病院や薬局で使うお薬手帳を、リボンやラインストーン、推しの写真でかわいく飾る「お薬手帳デコ」が若い世代で注目されています。
実用品と推し活が結びついた、ちょっと意外な流行です。ただし、お薬手帳は服薬情報を医師や薬剤師へ伝える大切な道具。かわいくすることと、使いやすさを守ることの両方が欠かせません。
お薬手帳デコとは?
お薬手帳デコとは、透明なお薬手帳カバーに写真、トレカ、アクリルスタンド、シール、リボン、チャームなどを入れ、自分好みに飾ることです。「お薬手帳界隈」「お薬手帳ケースデコ」と呼ばれることもあります。
SHIBUYA109 lab.トレンド予測2026では、トレカデコから派生した新しいデコ文化として紹介されました。100円ショップの「保険証・お薬手帳カバー」に推しの写真やアクスタを入れ、ラインストーンやリボンで飾る楽しさが話題になっています。
なぜ“お薬手帳”を飾るの?
トレカデコの技術をそのまま使えるから
推しのトレーディングカードを硬質ケースに入れ、シールやパーツで囲む「トレカデコ」は、すでに推し活の定番です。透明カバー、写真、シールという材料が共通しているため、少し大きなお薬手帳へ自然に応用されました。
面倒な通院を少し前向きにできるから
病院や薬局は、楽しみのために行く場所ではありません。だからこそ、好きな人やキャラクターが表紙にいると、忘れずに持って行こうという気持ちにつながります。実用品を“自分の好きな物”へ変える、小さな自愛のような面もあります。
見せない部分まで自分らしくできるから
バッグやスマホほど人目には触れないものを、あえて丁寧に飾る。その行為自体を楽しめるのも今らしいところです。SNSで完成品を見せ合える一方、実際には自分のために使える。外向きと内向きの楽しさが両立しています。
準備するもの
- お薬手帳が入る透明カバー
- 推しの公式写真、トレカ、カード、アクスタなど
- シール、マスキングテープ、リボン
- ラインストーンや小さなデコパーツ
- 必要ならチャームを付けるリングやストラップ
- 中身を固定する薄手の両面テープやコーナーシール
初めてなら、カバーへ直接接着せず、台紙を一枚作ってパーツを貼る方法がおすすめです。気分や推しの新ビジュアルに合わせて、中の台紙だけ交換できます。
失敗しにくい作り方
- 主役を決める
写真やアクスタなど、一番見せたいものを一つ決めます。 - 色を2~3色に絞る
推し色に白やシルバーを足すと、まとまりやすくなります。 - 紙で仮置きする
接着する前に写真を撮り、配置を確認します。 - 厚みを抑える
薬局の窓口で扱いやすいよう、立体パーツを重ねすぎないようにします。 - 取り外せる形にする
本体ではなく透明カバーや差し替え台紙を飾ります。
ここは大切。お薬手帳本来の役割
お薬手帳は、かわいいノートである前に、薬の安全を支える記録です。厚生労働省の留意事項では、複数の医療機関や薬局で提示することにより、薬の相互作用や重複投与を防ぎ、安全で有効な薬物療法につなげる役割が示されています。
政府広報オンラインも、氏名、アレルギー・副作用歴、服用薬などを記録し、医療機関や薬局で毎回提出すること、一冊にまとめることを勧めています。
安全に楽しむための注意点
- 氏名や医療情報を隠さない:必要な情報がすぐ確認できる状態にする
- 手帳本体へ厚いパーツを貼らない:記入やシール貼付の邪魔をしない
- 一冊にまとめる:推しごとに複数冊へ分けない
- 個人情報をSNSへ載せない:氏名、薬局名、処方内容、番号、バーコードを必ず隠す
- 薬局で取り外せるようにする:チャームが邪魔になる場合はすぐ外せる形にする
- 公式グッズを加工するときは慎重に:希少なカードを切らず、コピーや自作台紙で代用する
電子版お薬手帳を使っている人は?
紙ではなくアプリで管理している人も増えています。厚生労働省の電子版お薬手帳案内によると、服薬歴のほか、血圧や血糖値などを記録できるものや、薬剤師との連絡、マイナポータル連携に対応したものもあります。
アプリ派なら、スマホケースや通院用ポーチをデコする方法もあります。ただし、医療情報が表示される画面をSNSへ投稿しないよう注意しましょう。
30代・40代なら、落ち着いたデコも
推しの写真を大きく入れるだけがお薬手帳デコではありません。好きな花柄の紙、イニシャル、旅先のポストカード、刺しゅうリボンなどを使えば、大人らしい一冊になります。
通院セットとして、診察券ケース、ペン、マスクポーチまで色をそろえると、忘れ物の防止にも役立ちます。実用性を守りながら、持って行きたくなる形にするのが理想です。
まとめ
お薬手帳デコは、トレカデコや推し活から生まれた、実用品を自分らしく変える楽しみです。透明カバーと交換できる台紙を使えば、安全性を保ちながら自由に着せ替えられます。
大切なのは、医師や薬剤師が必要な情報を確認できること、情報を一冊にまとめること、個人情報を公開しないこと。その基本を守りながら、通院の日を少しだけ明るくする一冊を作ってみてはいかがでしょうか。

