「BeRealって、若い人が使っているSNSだよね」
名前は聞いたことがあるし、“盛らないSNS”らしいことも何となく知っている。でも、InstagramやXと何が違うのか、実際にはよく分からない。そんな方も多いのではないでしょうか。
BeReal(ビーリアル)は、もう一部の人だけが知る新顔アプリではありません。2026年6月時点で、日本国内の月間アクティブユーザーは650万人を超え、利用者の92%をZ世代が占めると公式に発表されています。
今回は「全く知らないわけではないけれど、説明してと言われると困る」という大人世代に向けて、BeRealの仕組みや若者に支持される理由を、やさしくひも解いていきます。
BeRealとは、ひと言でいうとどんなSNS?
BeRealは、毎日1回、不規則な時間に届く通知をきっかけに、その瞬間の自分と目の前の景色を撮って友達と共有する写真SNSです。
名前は「Be Real=ありのままでいよう」という意味。きれいな場所へ出かけ、何枚も撮影し、いちばん盛れた写真を投稿するSNSとは、考え方が少し違います。
仕事中なら机の上、家ならくつろいでいる姿、移動中なら電車を待っているところ。特別ではない日常を見せ合うのが、BeRealらしい楽しみ方です。
BeReal公式サイトも、フィルターや作り込んだ撮影、端末内の写真のアップロードに頼らず、前後カメラでその場と本人を同時に写すことをサービスの特徴として紹介しています。
基本の仕組みは「通知が来たら2分以内」
BeRealでは、同じタイムゾーンの利用者へ、毎日同じタイミングで「⚠️Time to BeReal.⚠️」という通知が届きます。何時に届くかは事前には分かりません。
通知を開くと2分間のカウントダウンが始まり、その間に写真を撮って投稿します。撮影ではスマートフォンの背面カメラと前面カメラが続けて使われ、目の前の様子と自分の表情が一つの投稿に収まります。
たとえば、背面カメラにはランチ、前面カメラにはそれを食べようとしている自分、という具合です。撮る側だけでなく、その人が見ていた景色まで分かるのが面白いところですね。
- 通知が届く時間は毎日不規則
- アプリを開いてから2分以内の撮影が基本
- 前面・背面カメラの両方で撮影
- アプリ内で顔を盛るフィルターは使わない
- 遅れて投稿すると、遅れたことが友達に分かる
- 撮り直しはできるものの、“一発撮り感”を楽しむ文化がある
「2分を過ぎたら、もう投稿できないの?」と思うかもしれませんが、遅れても投稿はできます。ただし、時間どおりではなかったことが表示されます。完璧に守れなければ参加できない、という厳しいゲームではありません。
詳しい基本ルールは、BeReal公式ヘルプ「BeRealになる時」でも確認できます。
InstagramやXとは何が違う?
いちばん大きな違いは、「見せたい瞬間を選ぶ」のではなく、「通知された瞬間を見せる」ことです。
Instagramなら旅行、外食、ファッションなど、投稿したくなる出来事を自分で選べます。Xなら、思ったことやニュースへの反応を好きなタイミングで書けます。
一方のBeRealは、通知のほうから日常へ飛び込んできます。おしゃれなカフェにいる日もあれば、洗濯物の横で寝転んでいる日もある。そんな落差まで含めて楽しむSNSです。
誰かに見せるための“作品”を作るというより、「今日はこんな感じだったよ」と、親しい友達に近況を送る感覚に近いでしょう。
「盛れない」のに、なぜ若者に人気なの?
きれいに見せ続けなくていい
SNSでは、楽しそうな写真や整った生活ばかりが目に入りがちです。見る側も投稿する側も、いつの間にか「もっと良く見せなければ」と疲れてしまうことがあります。
BeRealには、通知が来たときの日常をそのまま出すという共通ルールがあります。部屋着でも、すっぴんでも、勉強中でもお互いさま。盛らなくても成立する空気が、気楽さにつながっています。
友達の“普通の日”が見える
大きな出来事がなくても、友達が今どこで何をしているのかが何となく伝わります。「また図書館にいる」「今日も同じメンバーでご飯を食べている」といった小さな発見が、会話のきっかけになります。
わざわざ「元気?」と連絡するほどではない日にも、ゆるくつながっていられる。若者にとっては、これがちょうどよい距離感なのかもしれません。
投稿しないと友達の投稿が見られない
基本的には、自分がその日のBeRealを投稿してから、友達の投稿を見られる仕組みです。見るだけではなく、みんなが同じ条件で日常を少しずつ出し合います。
フォロワーを増やす競争というより、仲間内のちょっとした交換日記に近いところも、ほかのSNSにはない感覚です。
いまのBeRealは「1日1枚」だけではない
BeRealといえば「毎日1枚」の印象が強いのですが、現在は機能も少しずつ増えています。
RealMoji
友達の投稿に、自分の表情を撮影した“顔の絵文字”でリアクションできる機能です。普通の「いいね」よりも、その人らしい反応が返ってくるので、会話をしているような親しさがあります。
Behind the Scenes(BTS)
写真を撮る直前の数秒を動画として残せる機能です。完成した一枚だけでなく、撮影前に慌てている様子や笑い声まで伝わり、よりその場らしい投稿になります。
Memories
過去に投稿したBeRealを自分だけで振り返れる機能です。毎日の何気ない写真が積み重なるので、あとから見ると写真日記のようになります。友達には見えない自分専用の記録です。
有名人やブランドの投稿
親しい友達だけでなく、有名人やブランドの“舞台裏”を見られるRealPeople・RealBrandsという仕組みもあります。サービス開始時の素朴な形から、少しずつ楽しみ方が広がっているのですね。
公式ヘルプでRealPeople・RealBrandsを見る
BeRealはもう「一部の若者だけ」のアプリではない
BeRealは日本でもかなり広がっています。公式発表によると、2026年6月時点の国内月間アクティブユーザーは650万人。前年同期から約30%増えました。
利用者の92%が13〜27歳のZ世代で、その中でも18〜23歳が54%を占めています。高校生だけの流行というより、大学生世代を中心に、日常的なコミュニケーションの一つとして定着しつつあることが分かります。
以前の調査で見かける「Z世代の13.2%が利用」という数字は、2023年時点の利用率です。2024年の調査では21.4%へ伸びたという結果もあり、現在の規模を説明するなら、調査年を確かめて読むことが大切です。
大人が始めても楽しめる?
もちろん、年齢制限の範囲内であれば大人も使えます。ただ、知らない人へ広く発信するより、すでに仲のよい友達や家族と始めるほうが、BeRealらしさを感じやすいでしょう。
たとえば、離れて暮らす家族とつながれば、「今日は出社しているんだ」「夕飯はそれなんだ」と、用事がなくても日常を共有できます。友達数人で始めれば、グループチャットとは違う近況報告になります。
通知が来ても、仕事中や運転中なら無理に撮る必要はありません。遅れても投稿できるので、安全や周囲への配慮を優先して大丈夫です。
使う前に知っておきたい注意点
背景には思った以上に情報が写る
前後カメラを使うため、自分の顔だけでなく、机の書類、パソコン画面、社員証、学校名、自宅の間取りなどが思いがけず写ることがあります。通知に急かされても、投稿前に画面の両側を確認しましょう。
職場や学校では撮影ルールを優先する
友達だけに見せるつもりでも、スクリーンショットや再共有で外に出る可能性はあります。職場の機密資料、顧客情報、撮影禁止の場所は投稿しないことが大切です。周りの人が写る場合も、一声かけると安心ですね。
位置情報は必要なときだけ
位置情報の共有は初期状態ではオフですが、一度オンにすると、その後の投稿にも表示される設定があります。自宅や学校、よく行く場所を知られたくない場合は、投稿ごとに確認しましょう。
電話番号から探されたくない場合は設定できる
プロフィールの「設定」から「プライバシー」へ進み、「自分を電話番号で検索可能」をオフにできます。BeRealが電話番号そのものを他の利用者へ表示するわけではありませんが、知り合いから見つけられる範囲は自分で調整できます。
まとめ
BeRealは、毎日不規則に届く通知に合わせ、前後のカメラでその瞬間を共有するSNSです。加工した完璧な自分ではなく、何も起きていない日も含めて見せ合うところに、ほかのSNSとの大きな違いがあります。
「盛れないSNS」という言葉だけを聞くと窮屈そうですが、実際は、みんなが同じ条件だからこそ気を張らなくていい場所です。
名前は知っていたけれど、なぜ若者が毎日開くのか分からなかった。そんな方も、親しい人との交換日記だと思うと、少しイメージしやすくなるのではないでしょうか。

