寝る前に少しだけ動画を見るつもりが、気づけば1時間。お風呂やドライヤーの間もスマホを手放せない――そんな自分を笑いながら表す言葉として、いま「ドパガキ」が使われています。
言葉だけ見るとかなり強そうですが、多くの場合は誰かを本気で悪く言うより、「また見続けちゃった。自分、ドパガキだな」と自虐的に使われています。
ドパガキとは?
ドパガキは、「ドーパミン中毒のガキ」を短くしたネットスラングです。
刺激の強い動画やゲーム、SNSの通知などを次々に求め、スマホをずっと見続けてしまう人や状態を表します。
ここでいう「中毒」は医学的な診断名ではありません。「刺激が欲しくてやめどきが分からない」という感覚を、少し大げさに笑いへ変えた言葉です。
どんな場面で見かける?
- ショート動画を延々とスクロールしてしまったとき
- 食事や入浴中もスマホを見ているとき
- 通知が来ていないのに、何度も画面を確認するとき
- ゆっくりした動画では物足りなく感じたとき
「昨日も3時までTikTok見てた。ドパガキすぎる」のように、自分の行動を振り返る言い方が中心です。「ドパる」「ドパ舌」「ドパおじ」といった派生表現も見かけます。
話題になったきっかけは?
「ドーパミン」という言葉自体は以前から知られていましたが、ショート動画の普及で「短くて強い刺激を次々に見る」という体験が身近になりました。そこから、自分たちの状態をひと言で表すネットスラングとして広がったと考えられます。
2026年6月に発表された女子高生ラボの調査では、現役女子高生が使う夏の流行語のひとつとして紹介されました。調査では、デジタル依存という少し重いテーマを、ユーモラスで自虐的に言い表す言葉と説明されています。
TBS NEWS DIGの街頭取材でも、「スマホがないと無理」という感覚を表す言葉として登場しています。
誰が作った言葉?正確な発祥は分かっていません
「ドパガキ」は、「ドーパミン」と、子どもっぽさを少し乱暴に表す「ガキ」を組み合わせたネット語と考えられています。ただし、最初に誰が、どの投稿で使ったのかを裏付けられる資料は見つかっていません。ですので「○○さんが生み出した言葉」と断定するより、短い動画やゲーム、SNSがやめられない自分を笑う言い方として、若者の投稿の中から自然に広がったと見るのが安全です。
人に向かって言うよりも、「またショート動画を1時間見ちゃった。自分、ドパガキだな」のような自虐ネタで使われることが多いのもポイント。強い響きのわりに、本人は深刻な診断名として使っているわけではありません。
話題になった流れを追ってみると
- 2026年6月:JK Lab.の女子高生トレンド調査で注目ワードとして紹介
- 2026年7月:TBS系「THE TIME,」が街頭取材を行い、若者の実際の使い方を放送
TBS NEWS DIGでは、専門学生が「スマホがないと無理、というときに自分をドパガキと言う」といった趣旨で説明しています。調査会社が兆しを拾い、朝の情報番組が日常会話の例を紹介したことで、若者以外にも知られるようになった流れです。
有名人発ではないからこそ、今っぽい
現時点で、特定の芸能人やインフルエンサーが流行の起点になったという確かな情報は確認できませんでした。むしろ、無名のユーザー同士が自分のスマホ習慣を笑い合う中で広まり、あとからメディアが取り上げた言葉です。有名人の名前を無理に結び付けないことも、言葉の由来を正しく伝えるうえでは大切ですね。
若者だけの話ではないかもしれません
「ガキ」とついていますが、動画やニュースを見続けてしまうのは若者だけではありません。Xを何度も開いたり、ネット通販を眺め続けたりする大人にも、ちょっと思い当たるところがありますよね。
そのため「ドパおじ」「ベテランドパガキ」のように、年齢を問わず自分を笑う表現へ広がることもあります。
人に向けて使うときは注意
仲のよい人同士では冗談になりますが、「ガキ」や「中毒」という強い言葉を含みます。本人が自分について使っていない場面で、「あなたはドパガキだ」と決めつけるのは避けたほうがよいでしょう。
また、生活や睡眠に困るほどスマホをやめられない人に対して、笑いだけで片づけるのもおすすめできません。スラングはあくまでスラングとして、相手の困りごととは分けて考える必要があります。
ちょっと気になったら、使用時間を見てみる
自分にも当てはまるかもと思ったら、まずスマートフォンのスクリーンタイムやデジタルウェルビーイングを確認してみましょう。実際の時間を見るだけでも、「思ったより見ているな」と気づけます。
ドパガキという言葉が流行るのは、みんながスマホをやめにくいと感じている証拠でもあります。知らない若者言葉として笑うだけでなく、自分の画面時間を振り返るきっかけにすると、少し役立つ言葉になりそうですね。

